国試対策

第112回 国家試験対策記事 消火器内科編1

スポンサーリンク

キタドクです。

 

最近研修日記ばかりであったので、久しぶりに国家試験対策も行ってみようと思います。

今、消化器内科ローテ中であるので、その学んだ知識で問題を考察していきます。
もちろん、専門家ではないためいつも通り参考程度に、ということですね!

112D25の問題です。

65歳の男性。人間ドックの腹部超音波検査で異常を指摘されたため受診した。腹部は平坦、軟で、自発痛と圧痛とを認めない。血液所見:赤血球480万、Hb 15.8g/dL、Ht 46%、白血球6,800、血小板24万。血液生化学所見:アルブミン4.3g/dL、AST 32U/L、ALT 40U/L、LD 180U/L(基準176〜353)、ALP 212U/L(基準115〜359)、γ-GTP 40U/L(基準 8 〜50)、アミラーゼ73U/L(基準37〜160)、CEA 3.2ng/mL(基準5.0以下)、CA19-9 14U/mL(基準37以下)。CRP 0.2mg/dL。腹部造影CT(A)とMRCP (B)とを別に示す。

病変の質的診断を行うため次に行うべき検査はどれか。

a 腹腔鏡検査
b 腹腔動脈造影
c 超音波内視鏡検査
d 下部消化管内視鏡検査
e 内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉

この問題、最初に見たときにはよくわかりませんでした。

まず、質的診断ってなんだよ…という話ですね。

過去問データベース上でも、正答率は27パーセントと低値です。

まずはキタドク的30秒読影です。

画像を冷静に見てみると、このような解釈ができます。

このCT、国試中に読み取りたいのは

①胆嚢は大丈夫そう

②膵頭部なんか変

③膵体部にも黒いとこが…

の三つです。そして、MRCP像。

ブドウの房がふさふさとしてますね。

ということで、日常診療に流れを当てはめてみます。

まずは、無症状の男性が健康診断を行ったわけですね。

腹部エコーをしたらなにか嚢胞がうつったということです。

外来で説明をするわけですね。

「エコーにて膵臓に嚢胞のようなものが見つかりました。おそらく悪性のものではないとは思うのですがなんとも言えませんね。採血やCTで詳しい検査をしていきましょう」

「わかりました」

おそらくそういう会話があったと思います。

そして後日予定を組み、腫瘍マーカーを含めた採血、造影CT、MRCPをやったわけです。

詳しい採血では何も引っかからず、画像のみが異常だったわけですね。

そこでまた外来で説明があります。

「○○さん。画像にて、こういったもの映りました。癌っぽくはないと思いますが、袋ができてしまっている状態ですね。悪いものである可能性もゼロではありません。確かめるためには、本体を直接確認してやる必要があります」

ここまでで、何かが膵臓にある。ということが分かっています。これを「存在診断」というわけです。そこにあるのは、膵嚢胞性腫瘍なのか、嚢胞構造をもった悪性の膵臓癌なのか、それともほかの何かなのか。そこまでは画像ではあくまで推測なのですね。それをはっきり調べるのが「質的診断」です。

スポンサーリンク

質的診断のために行うものはどれか。ということですから、存在診断に使われるものは必要ないよ。ということです。

そのため、eのERCPが除外されるのではないかと思います。

ERCPは、内視鏡的逆行性胆道膵管造影という名の通り、あくまで造影です。

総胆管や膵管が閉塞しているのはわかりますが、造影剤でみているだけなのでMRCPと変わらないわけですね。

aの腹腔鏡。試験手術ということでしょう。昔なら正解だったかもしれませんね。

bの腹腔動脈造影。血流が豊富かどうかはわかるかもしれませんが、その病変が充実性なのか、多房性なのか、その他もろもろわからなさそうですね。おまけに、腹腔動脈造影は消化器内科の仕事ではないことが多いです。放射線科の先生に頼診することになるでしょう。したがって、現実問題として腹腔動脈造影が検査として優先されることはないでしょう。

dを選ぶ人はいないでしょう。

そして、超音波内視鏡について調べたところかなりデキるやつだということを知りました。

大学では、消化管グループと肝胆膵グループにわかれていたため肝胆膵の知識があまりなかったことが悔やまれます。

超音波内視鏡のイメージは、癌の深さを見たり、粘膜下腫瘍なんかに強そう。そう思っていましたが、次の写真を見てください。

なんか武器みたいですね。

こいつ、エコーしながら針をさせるんですよ…

胃から膵臓の生検とか膵嚢胞の穿刺ドレナージなんかができるんですよ…

知ってたら絶対選ぶ…

という問題でした。

ということで、正答率も低かったことですし、リベンジ問題来ますよ。

もしかしたら、「膵嚢胞の穿刺治療に有用なものはどれか」というタイプの問題で来るかもしれません。

今回の記事では、超音波内視鏡について書いてみました。

知ってる人にとっては当たり前だったかもしれませんが、知らない人には目からうろこではないでしょうか。

今日のまとめは「超音波内視鏡はすごいやつ!」でした!

ちなみに僕の勤める市中病院には、この内視鏡はありませんでした。笑

 

 

 

スポンサーリンク

コメントを残す